貯蓄型医療保険の必要性が低い理由 貯蓄型の医療保険は、解約したときに戻ってくるお金(解約返戻金)や、一定の年齢まで生存したときの還付金などがある分、保険料負担が掛け捨て型よりも割高になります。そのため、現在や老後の生活を経済的に圧迫する可能性が掛け捨て型よりも高くなるのです。 また、 一生涯の保障を準備するために医療保険に加入する場合、解約する可能性は低い でしょう。 割高な保険料を支払ってまで、解約返戻金のある医療保険に加入する必要性は低い と考えられます。 このように、一生涯の医療保障を準備するために医療保険に加入する場合、貯蓄機能の必要性はあまり高いとはいえません。貯蓄型と掛け捨て型の保険料の差額分で、貯蓄や投資をするのも1つの方法でしょう。 3. 終身医療保険の保険料はどのように払えばよい? 終身医療保険の保険料は、終身払いと短期払いから支払い方法を選べるのが一般的です。ここでは、終身医療保険における保険料の支払い方法や注意点について解説します。 なお、具体的な保障内容や保険料の目安については、 こちらの保険ロボアドバイザーサービス から確認できます。年齢や性別、家族構成を入力するだけで簡単にシミュレーションできるため、ぜひご活用ください。 3-1. 終身払い 終身払いとは、生涯にわたって保険料を払っていくタイプで、メリットは以下の2点です。 ・短期払いよりも毎月の保険料負担が安い ・契約の途中で見直しや他の医療保険への乗り換えが行いやすい 終身払いは、毎月の保険料負担が短期払いよりも割安なため、家計を圧迫するリスクを軽減できます。また、契約から一定期間で見直す場合、見直しまでに支払う保険料負担は終身払いの方が少なくて済むケースがほとんどです。 さらに、医療技術の進歩や公的医療保険制度の変化に伴って、販売されている医療保険の保障内容も変わっていきます。 実際に、ひと昔まえの医療保険の入院給付金には、免責期間が付いており、入院後5日目からしか保障の対象となりませんでした。 しかし2020年1月現在では、入院日数の短期化に伴って、「 1泊2日以上の入院 」や「 日帰り入院 」も 保障の対象 になっています。加えて、通院による治療を手厚く保障する医療保険も増えています。 以上の点から、 20〜30代のような若い方や、将来に医療保険を見直せる可能性を残しておきたい人は終身払いがおすすめ です。 3-2.
短期払い 短期払いとは、60歳や65歳のような決まった年齢までに保険料を払い終えるタイプです。保険料を払い終えたあとは、保険料を負担することなく継続できる点が最大のメリットといえます。 一般的に老後は、国からの公的年金による収入を得ながら、勤務先から受け取った退職金やその他の資産を取り崩して生活する人がほとんどです。 短期払いを選択して保険料を老後までに払い終えると、保険料負担を気にすることなく老後に医療保障を確保でき、病気やケガで入院するリスクの上昇に備えられます。 そのため 短期払いは、老後の保険料負担をなくしたい人や、将来他の医療保険に乗り換えるつもりがない人におすすめ です。 4. 一生涯の医療保障は自分に最適な払込方法かつ掛け捨て型で このように 老後も含めた一生涯の医療保障は、自分に合った保険料払込方法を選んで掛け捨て型の終身医療保険に加入するのがおすすめ です。 貯蓄型の医療保険を選んでしまうと、かえって現在や将来の家計を圧迫する恐れがあります。「掛け捨て型の保険料は損だ」と考えるのではなく、生涯にわたって安心を得るための必要経費と考えて、加入を検討してみてはいかがでしょうか。 記事内容は執筆時点(2020年02月)のものです。最新の内容をご確認ください。 【 掛け捨て保険が損した気になっているあなたへ 】 シリーズ ・ Vol. 1: 掛け捨て型保険に入ると損した気になるのはなぜ?理由を徹底検証 ・ Vol. 2: 掛け捨て型の保険ってどうなの?その仕組みと種類、メリット・デメリットについて解説 ・ Vol. 3: 「貯蓄型保険」って実際どうなの?掛け捨て型との違いや特徴とは? ・ Vol. 4: 手厚い死亡保障を備えるには掛け捨て型の生命保険がベストな理由とは ・ Vol. 6: 金融リテラシーが低い人の特徴とは?高めるメリットや方法についても解説!